オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出する

オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出すると、以下の操作を行うことができます。

オーディオの持つグルーブでMIDIを鳴らします。

オーディオクリップの音を置き換えます（通常、ドラムの置き換えに使用）。

オーディオクリップのリズムを記録します。

歌詞とオーディオリズムを揃えます。

オーディオクリップからタイミング情報を抽出すると、タイミング情報がMIDIノートイベントとしてクリップボードにコピーされます。そのMIDIノートを新しいMIDIトラックに貼り付けたり、クリップボードをグルーブクォンタイズコマンドのソースとして使用したりできます。

オーディオクリップからMIDIタイミングを抽出する

1.	コントロールバーでスマートツール を選択します。

2.	トラックの編集フィルターコントロールをオーディオトランジェントに設定します。

3.	Alt+Aを押して、AudioSnapパレットを開きます。

4.	リズムを抽出したいオーディオクリップを選択します。

5.	不要なマーカーを無効にします（オーディオのクォンタイズとトランジェントマーカーを無効にするを参照）。

6.	クリップが選択された状態で、AudioSnapパレットのAudioSnapオプションボタン をクリックして、AudioSnapオプションダイアログを開きます。

7.	MIDIノートに変換ボックスで、C3を選びます。これは、ほとんどのドラムシンセでバスドラムに使う音です。もしお使いのシンセが別の音を使うようであれば、ここで選びます。

8.	ノートのベロシティを指定します。トランジェントに応じたベロシティを付ける（パルスのレベルを反映）か、一定のベロシティに固定（すべて同じ値に設定 ）することができます。

9.	OKをクリックして、AudioSnapオプションダイアログを閉じます。

10.	MIDIノートに変換ボタン をクリックします。

これでクリップボードにグルーブの抽出が追加されます。

各ノートに割り当てられている同じピッチを使って、オーディオリズムがMIDIクリップとしてクリップボードへコピーされます。

そのMIDIノートを新しいMIDIトラックに貼り付けたり、クリップボードをグルーブクォンタイズコマンドのソースとして使用したり、抽出したグルーブをグルーブクォンタイズファイルとして保存したりできます。

抽出したMIDIタイミングをMIDIトラックに貼り付ける

1.	MIDIトラックのトラック番号をクリックして、トラックを選択します。

2.	データを置きたい小節まで、現在タイムを動かします（ここでは小節1を使います）。

ヒント：MIDIノートをオーディオデータときれいに並べたい場合は、Shift+Gを押して、選択されたオーディオクリップの先頭まで現在タイムを動かします。

3.	Ctrl+Vキーを押して、データを貼り付けます。

新しいMIDIクリップがトラックに挿入されます。

メモ：新しいMIDIノートはすべて同じピッチで、前のノートの終わりが次のノートまで届いているので、実際のリズムを見ることができません。各ノートイベントをはっきり見分けられるように、各ノートイベントのデュレーションを簡単に短くできます。それには、プロセス > 長さの順にクリックし、長さダイアログを開きます。長さダイアログで、開始タイムチェックボックスをオフ、デュレーションチェックボックスをオンにして、パーセント欄に50と入力します。OKをクリックしてダイアログを閉じます。MIDIトラックの編集フィルターをノートに設定すると、ズームインしたときにリズムを確認できます。

抽出したMIDIタイミングをグルーブクォンタイズファイルとして保存する

1.	メニューからプロセス > グルーブクォンタイズを選択し、グルーブクォンタイズダイアログを表示します。

2.	定義ボタンをクリックしてグルーブの定義ダイアログを開きます。

3.	ファイル欄で、パターンを保存したいファイルを選ぶか、名前を入力して新しいファイルを作成します。

4.	パターン欄でパターンの名前を入力してOKをクリックします。

抽出したMIDIグルーブがグルーブクォンタイズファイルとして保存されます。このファイルは、グルーブクォンタイズコマンドでいつでも使用できます。

 

関連項目：

AudioSnapトランジェントマーカーでグローバルツールを使用する

トランジェントマーカーを編集する

AudioSnapパレットを使用する

オーディオとプロジェクトのテンポを同期させる

オーディオクリップのタイミングを修正する

オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出する

一般的な編集

展開されたマーカーを使用する

アルゴリズムとレンダリング