サラウンドパンの機能と名称

ラージサイズ、ミディアムサイズのサラウンドパンは、以下のように表示されます。

図407. ラージサイズのサラウンドパン

A：アングルとフォーカスマーカー  B：ワイズマーカー  C：右スピーカーアイコン

図408. ミディアムサイズのサラウンドパン

ミディアムサイズのサラウンドパン下部には、LFEセンドのスライダーが、またラージサイズのサラウンドパン下部には、複数のスライダーがあります。サラウンドパンのコントロールは以下のとおりです。

アングル/フォーカスマーカー：以下の2つのパラメーターを同時に操作するためのマーカーです。

Angle（アングル）：リスナーから見た音源の方向。スケールはリスナーの右側が0から180度で、リスナーの左側が0から180度です。0度は、リスナーの直接手前を意味し、180度はリスナーの真後ろを意味します。

フォーカス：リスナーと音源の距離。単位はパーセント。

ワイズマーカー：アングル/フォーカスマーカーから等距離にある2つの小さな点で表示されます。左右の広がりは、Widthスライダーで変えることができます。モノラルソースの場合は、ワイズマーカーは1つだけ表示されます。

スピーカーアイコン：サラウンドフォーマットに応じて、各スピーカーの位置がラージサイズのサラウンドパンではアイコンで、スモールサイズでは白い四角で表示されます。ラージサイズのサラウンドパンには、スピーカーごとの相対レベルが表示されます。スピーカーアイコンをクリックすると、そのスピーカーがミュートされ、アイコンがグレーで表示されます。スピーカーアイコンをダブルクリックすると、そのスピーカーのチャンネルがソロになり、緑色で表示されます。

Angle（アングル）スライダー（ラージサイズのみ）：Angleを調節します。

Focus（フォーカス）スライダー（ラージサイズのみ）：Focusを調節します。

Width（ワイズ）スライダー（ラージサイズのみ）：ステレオソースの左右の広がりを調節します。0度/180度にすると、ソースはモノラルとなります。サラウンドの種類によって初期値は異なります。5.1 SMPTE/ITUの場合は60度になります。

フロント/リアバランススライダー（ラージサイズのみ）：FrntRrBlと省略して表示されています。このパラメーターは、前後のスピーカーのバランスを調節します。プラス方向でフロントが強く、マイナス方向でリアが強くなります。

LFE Sendスライダー：LFEチャンネルのレベルを指定します。

LFE SOLO（ラージサイズのみ）：LFEチャンネルをソロの状態にします。

ラージサイズのサラウンドパンを表示する

マイクロサイズのサラウンドパンを右クリックし、表示されたメニューからサラウンドパンを開くを選択します。

または

トラックを選択し、表示 > サラウンドパンを選択するか、Alt+Shift+9を押します。

または

サラウンドパンの、円と四角のすき間をダブルクリックします。

または

サラウンドパンにフォーカスがある状態でEnterキーを押します。

Angleを調節する

サラウンドパンで、アングル/フォーカスマーカーをドラッグします。

または

ラージサイズのサラウンドパンで、Angleスライダーをドラッグします。

Focusを調節する

サラウンドパンで、アングル/フォーカスマーカーをドラッグします。

または

ラージサイズのサラウンドパンで、Focusスライダーをドラッグします。

特定のスピーカーをミュートする

ラージサイズのサラウンドパンで、ミュートしたいスピーカーのアイコンをクリックします。ミュートされたスピーカーのアイコンはグレーで表示されます。

または

ミディアムサイズのサラウンドパンで、ミュートしたいスピーカーに対応する白いドットをクリックします。ミュートされたスピーカーのドットはグレーで表示されます。

特定のスピーカーをソロにする

ラージサイズのサラウンドパンで、ソロにしたいスピーカーのアイコンをダブルクリックします。ソロにされたスピーカーのアイコンは緑色で表示されます。

または

ミディアムサイズのサラウンドパンで、ソロにしたいスピーカーに対応する白いドットをクリックします。ソロにされたスピーカーのドットは緑色で表示されます。

Widthを調節する

ラージサイズのサラウンドパンで、Widthスライダーをドラッグします。

前後のスピーカーのバランスを調節する

ラージサイズのサラウンドパンで、FrntRrBlスライダーをドラッグします。右方向にドラッグするとフロントが強く、左方向にドラッグするとリアが強くなります。

LFE Send Levelを調節する

サラウンドパンで、LFE Sendスライダーをドラッグします。

メモ：サラウンドパンの各パラメーターをダブルクリックすると、デフォルト値にリセットされます。

LFEチャンネルをソロにする

ラージサイズのサラウンドパンで、LFE SOLOをクリックします。

特定のスピーカーだけにセンドする

ラージサイズのサラウンドパンで、Widthを0に、Focusを100にして、Angleスライダーを操作して特定のスピーカー以外のレベルが-INFになるようにします。

または

テンキーの7（L）、8（C）、9（R）を押します。詳細については、キーボードショートカットを参照してください。

複数のサラウンドパンを同時に操作する（サラウンドパンのグループ）

ラージサイズのサラウンドパンの各スライダー上で右クリックし、表示されたメニューからグループ > （A～X）を指定します。

同時に操作したいサラウンドパンについて、同じ操作を繰り返します。同じグループに属するスライダーは、同じ動作をするようになります。

メモ：1つのサラウンドパンのAngleとFocusをグループ化した場合、アングル/フォーカスマーカーでは任意の操作ができなくなります。

キーボードショートカット

サラウンドパンでは、以下のキーボードショートカットを使用することができます。

表 185.  

ショートカット	機能
Alt+ドラッグ	Angleだけを操作
Alt+Shift+ドラッグ	Focusを100にして、Angleを操作
Ctrl+Shift+ドラッグ	Focusだけを操作
Shift + クリック	アングル/フォーカスマーカーをクリックした位置に移動（ラージ/ミディアムサイズのみ）
Shift + ドラッグ（各スライダー）	値の微調整
↑、↓	前の/次のコントロールに移動。
←、→	同一トラック内の前の/次のサラウンドパンを表示。
Ctrl+↑、↓	前の/次のトラックのサラウンドパンを表示。
Ctrl+テンキーの0～9	スピーカーのミュート
テンキーの0～9	Focusを100にして、Angleを特定のスピーカーに割り当てる

テンキーは以下のスピーカーに対応します。

0 = n/a

1 = Ls

2 = Cs

3 = Rs

4 = Sl

5 = サラウンドパンの中央

6 = Sr

7 = L

8 = C

9 = R

/ = Lc

* = Rc

 

関連項目：

サラウンドパンのオートメーション