現在タイムについて

各プロジェクトには、プロジェクト内の位置を示すための現在タイム（現在タイムを参照）があります。現在タイムは、トラックビューのクリップ表示部に垂直の線で示されるほか、コントロールバーのトランスポートモジュール（トランスポートモジュールを参照）にも表示されます。

図67. コントロールバーのトランスポートモジュール

A：現在タイム（クリックすると表示可能な形式に順に変更される）  B：ポジション  C：メーター

トランスポートモジュールでは、さまざまな形式で現在タイムを表示できます。タイム表示をクリックすると、次のタイム形式間で表示が切り替わります。

小節：拍：ティック：小節：拍：ティック形式でタイム表示します。

時：分：秒：フレーム：時：分：秒：フレーム形式でタイム表示します。この形式はSMPTE時間とも呼ばれます。

ミリ秒：ミリ秒単位でタイム表示します。

サンプル：サンプル単位でタイム表示します。

小節：拍：ティック形式では、音楽の小節、拍といった音楽的な時間の長さで表示する形式です。ティックは、拍よりも小さい単位で、1拍あたりのティック数をタイムベースと呼びます。タイムベースについての詳細は、MIDIのタイミング分解能の設定を参照してください。小節：拍：ティック形式では、以下のような表示になります。

表 20.  

タイム	内容
1:01:000	最初の小節の1拍目（プロジェクトの始め）
9:04:000	9小節4拍目
4:02:060	4小節2拍目060ティック

時：分：秒：フレーム形式は、SMPTEタイムコードと同様の表示形式です。SMPTEとは、Society of Motion Picture and Television Engineersという団体の略称です。時：分：秒：フレーム形式の場合では、プロジェクトが0時0分0秒から開始される必要はありません。任意の時刻からはじめるように設定することもできます。たとえばSONARと外部機器とを同期する場合に、ある一定の時間が経過してからSONARが動き始める、ということも可能です。詳細については、同期を参照してください。

時：分：秒：フレーム形式では、以下のような表示をします。

表 21.  

タイム	内容
00:00:00:00	プロジェクトの始め
00:05:10:00	プロジェクトの始めから5分10秒経過したタイム
01:30:00:00	プロジェクトの始めから1時間30分経過したタイム
00:00:00:05	プロジェクトの始めから5フレーム経過したタイム

SONARでは、いろいろな方法で現在タイムを設定することができます。主なものは以下のとおりです。

現在タイムの変更方法

トラックビュー、ピアノロール、譜面ビューのタイムルーラをクリックする。

Ctrlキーを押しながら、ナビゲーターをクリックする。

トランスポートモジュールのポジションスライダーをドラッグします。

トランスポートモジュールのトランスポートボタンをクリックします。

イベントリストで、イベントをクリックする。

クリップの表示オプションで、右（左）クリックで現在タイムを設定のオプションを選択していると、クリップ表示をクリックして現在タイムを変更させることができます。

現在タイムを小節：拍：ティック形式で数値入力する場合には、コロン（:）、スペース、小数点、垂直バー(|)を、小節：拍：ティックの区切りとして使用します。また、拍、ティックは必ずしも入力する必要はありません。

表 22.  

入力操作	設定される現在タイム
2	2:01:000
4 2 0	4:02:000
9	9:01:000
5|1:30	5:01:030

時：分：秒：フレーム形式でタイムを入力する場合には、1区切りの数字で時、2区切りで時と分、3区切りで時と分と秒が入力されます。

スナップがオンのときにタイムルーラをクリックすると、現在タイムは最寄りのグリッドに移動します。グリッドを小節、または4分音符にしておけば、現在タイムを小節や拍の区切りに素早く設定することができます。

再生または録音を停止すると、現在タイムがプロジェクトを停止した位置に残るか、現在タイムマーカーまで戻ります。この動作は、トラックビューのオプション > 停止時に現在タイムマーカーに戻る（またはCtrl+Wを押す）によって設定されています。詳細については、現在タイムマーカーを参照してください。

 

関連項目：

現在タイムマーカー

トラックビューの現在タイム表示

現在タイムの拡大表示

その他の現在タイムの設定方法