サイドチェインの使用

SONARはマルチインプットのプラグインに対応しています。通常の場合これらのプラグインには、プライマリ入力とサイドチェイン入力の2つの入力があります。

SONARでは、このようなプラグインがFXラックで検出された場合、プラグインに用意された入力1つにつき仮想出力ポートが1つ作成されます。オーディオトラック、バス、およびセンド出力を、サイドチェイン入力にルーティングできます。

サイドチェインは通常、ある信号を別の信号のレベルに合わせて制限するために、コンプレッサーで使います。たとえば、キックドラムがあるところでベースギターのレベルを下げたり、話し手が話すときに音楽のレベルを下げたりするなど（ラジオやテレビ番組のバックグランドミュージックでよく使われます）の用途があります。もちろん、このほかにも数多くの用途があります。

SONARに含まれている、サイドチェインに対応しているプラグインは次のとおりです。

Sonitus Compressor

Sonitus Gate

さらに、ProChannel（PlatinumおよびProfessionalのみ）では、PC4K S-Typeバスコンプレッサーモード使用時のサイドチェインをサポートしています。詳細については、ProChannel（PlatinumおよびProfessionalのみ）を参照してください。

プラグインのサイドチェイン入力数の制限

初期設定では、マルチチャンネルのVSTプラグインは、サポートする入力チャンネルの最大数を常に開放します。

SONARでは、すべてのVSTプラグインが開放するサイドチェイン入力数を制限することができます。このオプションは、入力チャンネルの一部のみを使用したい場合や、SONARに表示するオーディオ入力チャンネルの数を制限したい場合に便利です。

サイドチェイン入力数を制限する

1.	ユーティリティメニューでCakewalk Plug-in Managerをクリックして、プラグインマネージャを開きます。

2.	プラグインの種類リストで、VST Audio Effects (VST)を選択します。

3.	登録済みのプラグインリストで、目的のプラグインを選択します。

4.	VSTの設定でプラグインのプロパティをクリックし、VSTプラグインのプロパティダイアログを表示します。

5.	プラグインで使用したい最大入力数を最大使用入力数に入力します。

メモ：デフォルト値は、プラグインが開放するモノラル入力チャンネルの最大数です。使用可能な値は、最小値が2、最大値はプラグインが開放する入力チャンネルの最大数です。値として2を指定すると、プラグインのサイドチェイン入力はSONARに表示されません。値として4を指定すると、1つのステレオサイドチェイン入力がSONARに表示されます。

サイドチェイン信号の流れ

 

関連項目：

オーディオ信号の流れ

サイドチェイン入力にトラック/バス/センド出力を割り当てる

1.	サイドチェイン対応のプラグインをトラックまたはバスのFXラックに挿入します（エフェクトを使うを参照）。

サイドチェイン入力は、すべてのトラック/バス/センド出力コントロール（フィードバックループが生じる出力を除く）で使用可能な出力先の一覧に表示されます。

2.	使用するオーディオトラック、バス、またはセンド出力を、プラグインのサイドチェイン入力に割り当てます。詳細については、トラックのアウトプットの指定を参照してください。

メモ：サイドチェイン入力へ送信されるすべてのソースはサイドチェインへ送信される前にミックスダウンされます。

クリップFXラックおよびサラウンドバスFXラックのサイドチェインプラグイン：

サイドチェイン入力は、クリップFXラックおよびサラウンドバスFXラックに追加されたプラグインによっては開放されません。クリップFXラックまたはサラウンドバスFXラックには任意のマルチインプットプラグインでも追加できますが、これらのプラグインのサイドチェイン入力はアクティブになりません。プラグインは通常のプラグインとして動作し、プライマリ入力にのみ信号を受信します。

 

関連項目：

リアルタイムバウンス

オーディオ信号の流れ

プラグインのサイドチェイン入力数の制限

サイドチェインプラグインを使ってオーディオをバウンスする

オーディオをバウンスするときにミックスの一部としてサイドチェイン入力をレンダリングするには、サイドチェイン入力へ送信している、すべてのトラックを選択する必要があります。

 

関連項目：

サイドチェインプラグインによるバウンスとフリーズ

サイドチェインプラグインを使ってオーディオをバウンスする

トラックのバウンス

オーディオクリップの結合

フリーズとサイドチェイン入力

フリーズは一度に1つのオーディオトラックにしか使うことができないため、サイドチェイン入力はフリーズの対象外となります。サイドチェイン入力をミックスダウンするには、ミックスですべてのサイドチェインソースが選択された状態で標準バウンスを使用します。

 

関連項目：

サイドチェインプラグインによるバウンスとフリーズ

フリーズとサイドチェイン入力

トラックとシンセのフリーズ

トラックのバウンス

オーディオクリップの結合