MIDIトラックのベロシティの調整（ベロシティ+）

各ノートイベントは、それぞれ固有のベロシティ値を持っています。ベロシティとは、打鍵速度（強さ）のことです。ベロシティ+は、1つのトラック内のすべてのノートイベントのベロシティを再生時に一定の値でシフトしますベロシティ値は-127から+127までの範囲内で設定できます（実際の出力は0～127）。ベロシティの効果は、MIDI音源の種類によって異なり、MIDI音源によってはベロシティ情報を認識できないものもあります。認識できるMIDI音源についても、パッチによって効果が異なることがありますが、一般に、ベロシティを上げると、音が大きく、鮮明になります。このパラメータは、各イベントが保持している実際のベロシティ値を変更するものではありません。ピアノロールビューまたは譜面ビュー、イベントリストビューで見る実際の音符のベロシティ値は変わりません。これらのビューでベロシティ値を編集するか、プロセス > ベロシティスケールコマンドまたはプロセス > 置換コマンドを使用することができます。ベロシティは個々のイベントの属性であり、1つのMIDIチャンネルで1つの設定しか持つことができないボリュームとは用法が異なります。たとえば、複数のトラックに対し同じ出力先、チャンネルを指定し、ドラムパートをすべてMIDIチャネル10に割り当てます（これは、一般MIDIではパーカッションのデフォルトチャネルです）。あるトラックのボリュームを変化させた場合でも、同じ出力先、チャンネルに設定されているトラックの楽器の音量がすべて変化します。これに対しあるトラックのベロシティ+を変化させた場合にはそのトラックの楽器しか変化しません。

トラックのベロシティ+の設定方法

1.	トラックインスペクタまたはコンソールビューを開きます。

2.	編集したいトラックを選択します。

3.	チャンネルストリップの上部にあるベロシティ+のつまみを調節します。